皮革の知識
弊社は世界の動物保護にも力を尽くして、「己の欲せざる所は人に施すこと勿れ」の信条を信奉します。野生の環境から捕らえた動物及び飼育されている動物も生命があります。毛皮を得るため、おびただしい動物が犠牲になって、苦痛と死亡を受けることが絶えません。このような行為は道徳の上で非難すべきです。確かに、私たちがレザーに対する需要を禁ずることができませんが、但し私たちは高品質の合成皮革がレザーに取って代わることに力を尽くすことができます。
1.合成皮革と人工皮革の違い
(1)合成皮革
織・編布及び不織布、含浸布を基布としたものである。 色彩や外観、二次・三次加工表現も多様にでき商品バリエーションが広い。
織布・編布・不織布またはそれらを起毛加工、樹脂含浸加工をし、皮革の断面構造に似せています。
乾式タイプ
基布の起毛を利用しクッション層としてウレタン塗料を塗布し表皮とする方法。また、発泡剤を混入したウレタン塗料を反応させクッション層を成形させ
る方法。
湿式タイプ
ウレタン樹脂に、水に溶ける溶剤を混ぜ直接含浸し、水・温水中をくぐらせることで微多孔層を形成し中間層とする。
銀付タイプ
基布上にウレタン樹脂を塗布、表面層を形成する。
スエードタイプ
湿式タイプをパフィングしたもの。
(2)人工皮革
牛・豚・羊から得られる皮革を人工的に再現したものでコラーゲン繊維構造に似た三次元極細不織布に樹脂を絡ませたものを基布としている。 皮革
により近い一体感を持ち、また同様に漉き加工も可能である。
銀付タイプ
基布上にウレタン樹脂を塗布、表面層を形成する。皮革により近い一体感を持ち、また同様に漉き加工も可能。
スエードタイプ
マイクロファイバーによる三次元立体繊維構造起毛。天然スエードのしっとりしたタッチを表現。
2.特徴
合成皮革・人工皮革の特徴
厚み、風合い、色、艶などが安定した商品
外観の意匠性の選択範囲が広い
定尺で取り都合が良く、価格に魅力がある
カビが生えにくく手入れ保管が簡単
耐久、通気、透湿、抗菌、ストレッチなどの機能性対応が可能
色落ちが少ない
3. お手入れ方法
外観の意匠表現が豊かで、色落ちが少なく風合いや艶などが安定し、大変効率よくご使用いただけるのが合成皮革や人工皮革です。その優れた特
性を長期間持続してお使いいただくためのお手入れ方法を紹介します。
汚れ
表面の汚れは、軽く濡らした布で拭いてください。汚れのひどい場合は薄めた中性洗剤を布に含ませて拭きます。 その後、濡れた布で拭き取って
ください。
保管
通気の良い布などに包み、風通しの良い場所に保管してください。汗や湿気で靴の中が蒸れた場合、風通しの良い場所で陰干しし、ご使用前後に
消臭、防カビスプレーなどで不快臭やカビの発生を未然に防ぎましょう。
こんなお手入れはNG
a.ベンジンやシンナーなどの揮発性有機溶剤で拭いたりしないでください。 表面素材が変質、劣化する恐れがあります。
b.汚れた状態で高温、多湿の場所に保管しないでください。 カビや臭いが付きやすくなります。
c.丸洗いは絶対にしないでください。 表面上は大変優れた防水機能を持っておりますが、裏地などに水分が浸透し長時間放置されますとカビの原因
になり変形などの可能性もあります。
d.直射日光のあたる場所に保管したり、乾燥機などのご使用はお避けください。 高温による表面劣化や変形の可能性があります。
e.ほかの素材と密着させないように保管してください。素材成分によっては色うつりすることがあります。
4.専門用語
(1)織布/不織布/含浸布/特殊不織布
織布
機械を使い織った布。
不織布
「織らない布」で繊維同士をニードルパンチ法や水流法などで絡ませることで結合した布。
含浸布
織・編布に樹脂を含浸させたもの。
特殊不織布
ランダム三次元立体構造を有する繊維層を主とした基材にポリウレタンまたはそれに類する柔軟性のある高分子物質を含浸させたもの。主に人工皮革の基布に使用。